令和3年度、松本市内の各種団体が開催する、山を学び体験するプログラムシリーズ「山ゼミ」(山岳フォーラム)~明日と100年後を森から考える講座~が企画され、私たちソマミチは、地域の森林や林業、木材利用や里山活用の現在の姿から100年後の未来までを見通すきっかけをつかむ「教養講座」を全4回にわたって企画運営を担当することとなりました。
そして令和3年10月3日(日)、記念すべき第一回は「持続可能な森林づくりとライフスタイル~マツガレの真実を知っていますか~」と題し開催。午前の座学と午後の現地踏査(フィールドワーク)とで、15名程が参加されされました(午前午後の両方参加は13名)。
第1回10/3(日)
持続可能な森林づくりとライフスタイル
~マツガレの真実を知っていますか~
講師:香山由人(座学) 原薫(現地踏査)
場所:(午前)浅間温泉浅間温泉文化センター
場所:(午後)ヤマト牧場周辺(松本市岡田地域)
時間:10:30~12:00 13:30〜15:00
この日は、雲一つない秋晴れで天気も気候もよく、里山の散策日和でもあって、勉強の秋に相応しいとても過ごしやすい一日となりました。午前の講座(座学)、午後は現地踏査(フィールドワーク)。午前中は、文化、歴史、地形、地質、気候、植生等の切り口から、持続可能な森林づくりとは何かを学び、午後は、実際に里山(松本市内岡田地区)に入り、講師の原薫が代表取締役を務める株式会社柳沢林業によるアカマツ伐採(施業)跡地にゆき、じっくりと2時間程のフィールドワークをいたしました。
参加者の多くの方が「松枯れの誤認が解けた」「森林の持続可能の意味がわかった」「手を入れない森と手を入れる森の違いを体得できた」「暮らしあっての山づくりの中身が分かった」「実際に自分もアカマツを利用してみたい!」等、嬉しいお声がありました。
(以下、写真で紹介します)
松本市の地質、地形、歴史、林業、里山、マツガレの現状について香山氏のレクチャー。
午後は、松本市岡田地区にて踏査(散策)レクチャー
マツの伐採地に、どんな植物が繁茂するとどんな森林になっていくか、植物一つ一つの説明から、どうやって人間が手を入れて見守っていくかをお話(ギンヤンマが飛び交っていました)
原氏による講和(アカマツ林(里山)伐採地を歩き、伐採前と伐採後の違い、これからどんな森になっていくかをレク)
マツガレ(なぜ枯れたか、なぜ残した木があったかなぜ枯れた木は伐採が難しいか)
アカマツの芽吹き(正月の飾り物)、枝や細い木、花、実など森の恵みを紹介
松本の市街地が一望できる素晴らしい立地(里山)
柳沢林業が主催(ソマミチが後援)の月1回開催されているウッドマーケット”ソマイチ!開催中。ツリークライミング、ウッドクラフト、ちょっとだけ覗く。
林業会社の農業部門、ドライトマト、麦茶用麦、ポップコーン。
山の神へ(水源、水のミチ、杣のミチ、維持と管理、所有権のお話もありました)
約2時間のウォーキングを終え、まとめ。「持続可能な森林づくりとライフスタイル」とは何か、皆様それぞれのお答えを、実施されていただけらたら幸いです。
次回の予告です。
第2回11/6(土)
「松本の木が歩むストーリー」
松本平の木を使う魅力 ~暮らしをデザインする~
講師:香山由人 前田大作
場所:山城地区カラマツ林業地 アトリエm4
第2回 11/6(土) 「松本の木が歩むストーリー」
松本平の木を使う魅力 ~暮らしをデザイン~
午前は座学。カラマツ林業の成り立ちと最新の課題(特に松本地域での課題)、建築用材を中心とした用途などについて話します。
午後はフィールドワーク(現地見学)。香山氏と前田氏が担当。以前に松本市からの委託事業で調査をした、三城直下の桜清水コテージの近くにある「ふるさとの森・美ヶ原」という、入里財産区のカラマツ林を訪ねます。この山は分収林としての収益可能性について平成22年度に詳細な調査をして、採算性の課題などがあり、伐採をやめ契約を延長したところです。平成29年度に松本市の委託でソマミチで再調査、有利販売ができれば収益化可能という結論を出した現場です。山林現場を見た後、カラマツを利用した家具づくりを行っているアトリエm4の工房見学もございます。
なお、残り2回の予定は以下になっています。こちらもまたお楽しみに!
第3回1/22(土)
「木を使う社会の仕組みをつくる」
講師:古川大輔+ソマミチ理事全員
場所:松本市街地
第4回3/26(土)
「松本の森と遊ぼう」
松本平の森を活かす魅力
am植林体験 pm遊びのデザイン
講師:原薫+橋本拓、堀越みどり+山本寛之
場所:中山地区(樹種転換植林地)
内田地区(ソマミチシェアフォレスト)
(追加) 市民タイムスに掲載されました
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